KOUJIN SUGAHARA MUSEUM 菅原洸人オンライン美術館
 
 
菅原洸人オンライン美術館

パリのクレープ屋

伯父の風景画の中では、雨の日、あるいは雨上がりの光景を描いたものが、なぜか一番心に響きます。私の母も同じことを言っていました。

「ピガールの街角」は「ピガール」という地区が主題ですが、看板にサンドイッチやクレープの文字があったので、このページでご紹介することにしました。空がどんよりしていて、今にも雨が降ってきそうで、画面に「潤い」や「なめらかさ」があります。街の湿度や温度が、じかに伝わってきそうです。

青い壁の「クレープ屋」は夕方でしょうか。明かりのついた店内で、青いシャツの男性がクレープを焼いているのが見えます。向かいにはクレープを注文した客が立っていて、白い飼い犬が入口のところに出てきています。白い犬はどうやら、左からやってくる茶色い犬に気がついて、出てきたようです。オーニングと壁に書かれた「crepes」の「e」の文字が抜けているのは、ご愛嬌。この作品の裏には、珍しく製作年(2011年)とおそらく店名であろう「Kervan」の文字がありました。ただ、Kervanという名のクレープ屋はインターネットでは見つかりませんでした。

伯父の風景画のうち、店舗を描いた、生活感の溢れる作品には、実にたくさんの犬たちが登場します。伯父は塩屋の家で犬を飼っており、犬の散歩が日課となっていました。犬も人物も、絵に近づいて見ると、筆の運びが見えるだけで、何が描かれているか、よくわからないのですが、少し離れてみると、リアルな、生きた犬や人物に見えてきます。佐伯祐三の作品と共通する画風ですが、佐伯祐三の作品には、確か犬は登場しなかったと思います。伯父の描く犬たちは、作品の中の素敵な要素になっていて、とても表情豊かです。

「車のクレープ屋」も「坂道のクレープ屋」も、焼いている人と待っている人のやり取りが聞こえ、クレープの美味しそうな香りが漂ってきそうです。



作品ページもくじ

パリのカフェ1
パリのカフェ2
パリのカフェ3
パリのバー etc.
パリのクレープ屋
パリの花屋(準備中)
パリの店いろいろ(準備中)
パリの公園(準備中)
サン・マルタン運河(準備中)
ノートルダム寺院(準備中)