KOUJIN SUGAHARA MUSEUM 菅原洸人オンライン美術館
 
 
菅原洸人オンライン美術館

パリのクレープ屋

伯父の風景画の中では、雨の日、あるいは雨上がりの光景を描いたものが、なぜか一番心に響きます。私の母も同じことを言っていました。

「ピガールの街角」はピガール地区が主題ですが、看板にサンドイッチやクレープの文字があったので、このページでご紹介することにしました。空がどんよりしていて、今にも雨が降ってきそうで、画面に「潤い」や「なめらかさ」があります。街の湿度や温度が、じかに伝わってきそうです。ピガールはパリ出身の18世紀の彫刻家の名前です。

青い壁の「クレープ屋」は夕方でしょうか。明かりのついた店内で、青いシャツの男性がクレープを焼いているのが見えます。向かいにはクレープを注文した客が立っていて、白い飼い犬が入口のところに出てきています。白い犬はどうやら、左からやってくる茶色い犬に気がついて、出てきたようです。オーニングと壁に書かれた「crepes」の「e」の文字が抜けているのは、ご愛嬌。この作品の裏には、珍しく製作年(2011年)とおそらく店名であろう「Kervan」の文字がありました。ただ、Kervanという名のクレープ屋はインターネットでは見つかりませんでした。

伯父の風景画のうち、店舗を描いた、生活感の溢れる作品には、実にたくさんの犬たちが登場します。伯父は塩屋の家で犬を飼っており、犬の散歩が日課となっていました。犬も人物も、絵に近づいて見ると、筆の運びが見えるだけで、何が描かれているか、よくわからないのですが、少し離れてみると、リアルな、生きた犬や人物に見えてきます。佐伯祐三の作品と共通する画風ですが、佐伯祐三の作品には、確か犬は登場しなかったように記憶しています。伯父の描く犬たちは、作品の中の素敵な要素になっていて、とても表情豊かです。

「車のクレープ屋」も「坂道のクレープ屋」も、焼いている人と待っている人のやり取りが聞こえ、クレープの美味しそうな香りが漂ってきそうです。


作品ページもくじ

パリのカフェ1
パリのカフェ2
パリのカフェ3
パリのバー etc.
パリのクレープ屋
パリの八百屋と屋台の焼栗屋
パリの花屋
パリの雑貨屋と衣料品店
パリの靴屋
パリの酒屋 etc.
パリの骨董屋と蚤の市
パリの蚤の市
パリのメトロと広告のある壁
パリの街角1
パリの街角2
パリの下町
サン・マルタン運河1
サン・マルタン運河2
モンマルトル界隈1
モンマルトル界隈2
サクレ・クール寺院1
サクレ・クール寺院2
サクレ・クール寺院3
ノートルダム寺院1
ノートルダム寺院2
パリの公園1
パリの公園2
コンコルド広場界隈
ポン・ヌフ界隈
セーヌ川畔1
セーヌ川畔2
セーヌ川畔3
セーヌ川畔4
セーヌ川畔5
セーヌ川畔6
エッフェル搭が見える風景
メニルモンタン地区ほか(パリ風景画完了)